気まぐれボードゲーム感想文 その2

珍しく連投。倍プッシュだ!

グラスロード』- Glass Road
2013 年発売。対応人数 1 – 4 人。都合 1.5 – 2.0 時間。

『アグリコラ』、『ボーナンザ』等で有名なウヴェ・ローゼンベルグの
新作。

ルールの根幹部分に『魔法にかかったみたい』と非常に良く似たシステ
ムを採用しており、それに箱庭要素をプラスした中量級ゲーム。

まず、各人に同一のカードセットが配られるのでそれを理解する所から
始まる。ただ、『魔法にかかったみたい』と違ってそれぞれ異なる効果
で系統がバラバラなため、カード間の相互作用の理解に時間がかかる。
しかも、理解しないとゲームにならないので初回が一番大変なゲームの
一つだろう。

『魔法にかかったみたい』と違って完全アクションが実行できなかった
場合でも、フォローアクションが必ず行えるのでシステム的に救済処置
が効いている。

箱庭部分に触れると、様々な効果の建物を組み合わせてゲームを組み立
てていく必要があり、リソースもこんなに必要なのか? と疑問を抱くほ
ど種類が多い。建物の効果も初見では混乱を招く部分があった。

そういったトゥーマッチな部分を乗りこなす楽しさは保証されており、
ある程度慣れたプレイヤーなら初見でもゲームは成立するし、訳の分か
らないまま終わってしまった と言う事は少ないと思われる。

このあたりの手腕は感心する。なんだか聞いたことのある様なシステム
を組み合わせた感じのするゲームではあるのだが、なかなかに良く出来
たゲーム。

五本のキュウリ』- Fuenf Gurken
2013 年発売。対応人数 2 – 6 人。都合 15 分。

緑の人フリードマン・フリーゼがトランプの伝統ゲームをアレンジして
作ったというカードゲーム。

かなり運の要素が強いのだが、なるほど良くできている。面白い。
トリックテイク系で、最後の勝負で得点が決まる形式。それまでに、事
前に調整を行っておく必要がある。カードが悪いとどうしようもない部
分があるが、非常に短時間で終わるので納得できる範囲。良いゲーム。

ブリュッセル1893』- Bruxelles 1893
2013 年発売。対応人数 2 – 5 人。都合 2.5 時間。

コアゲーマー向けのゲームを発売する Pearl Games からの新作。作者は
多分新しいデザイナーだと思う。

とりあえず、根幹部分のルールがとにかくややこしい。ここまでややこし
くする必要があったのかと思うほど色々な要素が含まれている。ワーカ
ープレイスメント、エリアマジョリティ、競り、市場の相場操作、リソ
ースマネージメント、モジュラー式の可変ボード等々。もー、ほんとトゥ
ーマッチである。

さらに特殊効果のカードも使うものだから、「コレ大丈夫か?」 と思って
しまったが、特殊効果の部分はかなりベーシックな内容に押さえられてい
てゲームの根底を覆すような強カードは無く無難なカードが多い。

初見だとルールが多く見通しの悪いゲームだと感じてしまう可能性がある
のだが、公開情報が多いので慣れてくると分かりやすい駆け引きを楽しめ
る”古典的な”ドイツボードゲームの流れを組むゲームだと思えた。

既存の伝統的なスタイルのシステムを現代の手法で再アレンジしたような
ゲームで堅実で真っ当なデザインに感じた。人数によってバランスが調整
されるあたりも丁寧な作りで、好感触。

相変わらず分かりにくいアイコンも慣れてしまえば処理を忘れる事が無い
ので良いと思えたし、得点を得る方法がかなり多彩なので好印象。

ピーナッツ』- Peanuts!
2001 年発売。対応人数 2 – 6 人。都合 45 分程度。

今は無きゴルトジーバーのダイスを使ったギャンブルゲーム。

モノポリーのような土地を買っていく。自分の手番が来たらダイスをい
くつかのパターンからダイスの組み合わせを選択し、ダイスを振って駒
を進める。特徴的なのは、納得が行かなければもう一度ダイスを選択し
て振り直してどんどん自分のコマを進めても良い。ただし、コストがか
かると言う塩梅。

ダイスロールにアツくなりすぎては駄目で、冷静に損益分岐点を見極め
る必要がある。ダイスのワンチャンスに賭けても良いので、人によって
個性が出る。それと、マップが良くできている。

古いゲームなので荒い部分は多いが、尖ったデザインでそれでいてそれ
なりに盛り上がるので良いゲーム。対応人数が広く、人数によって調整
が効いているのも良い。

ピーナッツとは、はした金を意味するスラングらしい。


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