ストラスブール 感想文

ストラスブール』- Strasbourg
2011 年発売。対応人数 3 – 5 人。都合 1.5 時間。

少々変則的な競りゲーム。同じカード構成の山札を各人が持ち、各ラウ
ンド毎に好きなだけめくって競りの構成を考える。言語依存無し。

カードの数値の組み合わせは競りフェーズに移る前に事前に計画する必
要がある。計画とは、何回競りに参加するかとカードの数値の強さであ
る。カードは重ねる事が出来るので、絶対に勝負に勝ちたい場合はカー
ドを複数枚構成にして、数値を底上げする事が出来る。1 ラウンドにあ
まり沢山のカードを使いすぎてしまうとそれ以外のラウンドでじり貧に
なってしまうためゲーム全体を通しての計画性が問われる。

また、基本一巡の競りのため一般的な競りのように段階的に値上げをし
ていく事が出来ない。一発勝負なのである。

得点を得る方法がいくつか用意されているタイプのゲームであり、ゲー
ム開始前に目的カードが配られる事になる。

一応ゲームの指針となるのでそれなりに重要ではあるが、目的カードの
バランスについては良く指摘される部分である。すごいバランスが崩れ
ていると言うほどではないので、まぁ及第点と言うところか。

目的カードが無ければ、かなり味気ないゲームになってしまうと思うし
得点源の一つである建物タイルへの依存度が高くなってしまうので、目
的カードがある方が良いとは思う。

さて、競りに関してもう少し詳しく書くと人数によるところはあるのだ
が、1 位でなくても報酬が得られるシステムとなっている。また、競り
負けて何も報酬が貰えない場合も一応の救済処置がとられている。

ただ、このゲームは資金管理とカード管理がかなりシビアなゲームで、
先の目的カードは達成できない場合失点となってしまうので基本的には
失敗が許されないシステムになっている。

そういう観点では、ゲームに慣れたプレイヤー向けのゲームだ。初めの
計画の段階であまり無茶な構成の目的カードの達成を狙ってしまうとど
うしようもなくなってしまう危険がある。

ゲームとしては陣取り + 競り + リソースコントロール + 目的カード
によるボーナス等々色々と複合的な要素が絡んでいるので面白いゲーム
だとは思う。先に述べた一位でなくても良いと言うのがポイントで慣れ
ればある程度展開に融通の効くゲームではある。

ルールが比較的シンプルで例外処理がかなり少ないのも好感が持てる。
少々地味でリソース管理がシビアではあるがそれなりに良くできたゲー
ムだと思う。


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