最終更新日時 2008/06/19
セリオン
ジャンル オーケストラル・メタル
出身国 スウェーデン
Official Site Official Therion Website
5th Album Theli
1996年発売  
5th
1.Preludium
2.To Mega Therion
3.Cults of the Shadow
4.In the Desert of Set
5.Interludium
6.Nightside of Eden
7.Opus Eclipse
8.Invocation of Naamah
9.The Siren of the Woods
10.Grand Finale/Postludium
11.In Remembrance
12.Blacle Fairy
13.Fly To the Rainbow
#11-#13はJapanese Bonus Track
元DeathMetal Band "Therion"の5th Album。
ジャケットがかなりマッチョでヤバイ(とにかく爆音)系の曲がつまっているかと思ったのだが、InterNetの情報を信じて購入。おぉ、こりゃ良いッスね。
前作から徐々に方向転換したらしく、今作ではオーケストレーションに彩られた楽曲ばかりで、DeathMetalの色合いはほとんど無くなっている。ちなみに、題名の『Theli』とはヘブライ語で、ドラゴンを意味するらしい。
Therionの中心人物クリストフェル・ユンソン(G・Vo・Key)によると、ジャケットのアートワークに毎回登場するもので、こうなったのも"ごく自然な事"らしい。また、前作の『Lepaca Kliffoth』もヘブライ語らしく、ヘブライ語にこだわる理由として、"凄くパワフルな言語であり、古代語だから、それを唱えていると、古代の力が甦ってくる様な気がする。"と言っている。明瞭(はっきり)言って意味不明&爆笑。この辺がMetal Bandらしいと言えばそれまでなのだが…。そんな意味不明な所も魅力の1つな様な気もする ^^;;
で、楽曲の内容は、オペラのコーラス隊を専用に雇っているらしく、オペラチックなコーラスが入りつつ、キーボードでクラシカルな楽曲を弾きまくりつつ、やたら分厚いギターリフが絡むというもので、オーケストラっぽい色合いが強い。
曲調は、異端審問会議とか魔女狩りとかそんなダークな中世っぽい感じで、雰囲気の作り方は巧い。また、クラシカルな部分はピアノの早弾きからストリングスが乱舞していく様な感じで、「分かってるナー」というツボを押さえたものになっている。
ドラムもバスドラはほとんど使わず、音の厚みはギターリフのみであると思う。コーラスも本物のオペラのコーラス隊という事もあってか、とても良い感じで絡んでくる。Rhapsodyとは違ったタイプのオーケストラによる装飾で、なかなか良いバンドであると思う。#13はScorpionsのカバー曲。
音色がキーボードなのが残念だが、楽曲自体はツボを押さえた曲&甘美な曲が多く。壮大且つ物悲しい曲が多い良盤。
6/10
6th Album Vovin
1998年発売  
6th
1.The Rise Of Sodom And Gomorrah
2.Birth Of Venus Illegitima
3.Wine Of Aluqah
4.Clavicula Nox
5.The Wild Hunt
6. Eye Of Shiva
7. Black Sun

Draconian Trilogy
8.The Opening
9.Morning Star
10.Black Diamonds

11.Raven Of Dispersion
12.Crazy Night
#12はJapanese Bonus Track
Therionの6th Album。
かなり大勢で作っている様で、歌手の方もソプラノ、テナー、アルトなど本格的にClassicな要素を導入していたり、チェロやヴィオラやヴァイオリンなどもフューチャーされてよりシンフォニックになっている。
アルバムタイトルの『Vovin』とは、300年ほど前に想像されたエノシアンと言う言語でドラゴンを意味する物らしい。クリストフェル(G・Key)によると、"この手の音楽のシンボルとして、ドラゴンほど相応しいものは無い"らしい。相変わらず良く分かりません ^^;;。また、クリストフェルはこのアルバムではヴォーカルを担当していなくて、全てゲストシンガーに任せてしまっている。
うぅむ、前の方が良かったカモ。アイディア自体も悪くないし、音質も格段に良くなってるし、曲の構成もかなりクラシカルで、歌詞は神話をモチーフにしているのかとても幻想的で良い。ただ、前作に比べて明るい(?)綺麗な曲が多くて、まったり感がアップしちゃってる。これは残念。キリキリした感じのストリングスというか、押しの強いメロディというか、そういう物が無くなってしまっている。とはいえ、前作と比べるからであって、出来自体は良いと思う。
メロディも染みいる様な感じで、聞き込んでいくとなかなか良い感じのメロディですね。曲の全体の雰囲気は、大仰と言うよりは、慎ましやかに神聖な儀式が行われるという感じで、ゆったりした曲が多い。ほとんどヘヴィメタルな要素は無くなっちゃってるので、わりかし聴きやすいです。
全体的には、男性のクワイアが始終怪しい。あとは、前半に良い曲が多いかな。
5/10
7th Album Deggial
2000年発売  
7th
1.Seven Secrets Of The Sphinx
2.Eternal Return
3.Enter Vril-ya
4.Ship Of Luna
5.The Invincible
6.Deggial
7.Emerald Crown
8.The Flight Of The Lord Of Flies
9.Flesh And The Gods
10.Via Nocturna (Part 1 und 2)
11.O Fortuna
12.To Mega Therion(live)
13.The Wings Of The Hydra(live)
14.Black Sun(live)
#12はJapanese Bonus Track
Therionの7th Album。
今回の『Deggial』では、オーケストラで全面バックアップ。クリストフェル・ユンソン(G・Key)は、ほとんどコンポーザーのような役割になっている。前回のメンバーを総入れ替えしての制作 ^^;;。また、BlindGuardianのハンズィ・キアッシュ(Vo)も一曲ヴォーカルを披露している。
曲調は、よりクラシカルになり、ヘヴィメタル的要素はかなり薄くなっている。ただ、前作『Vovin』よりは、エッジの効いたリフが登場するため、全体の緊張感は損なわれていない。オペラ歌手もスゴイ気持ちよさそうに歌ってるし、なんだか暗黒中世っぽいというか、魔術と秘儀(カバラ)がまことしやかに囁かれる雰囲気というか、そんな一大叙情詩を紡ぎ出している。曲も歌詞も魅力的だし、好盤ですね。
#12 5th Album『Theli』の曲でライブでも再現度高し!素晴らしいですね。
クラシック+ヘヴィメタルという手法の中では異端とも言えるサウンドを作り上げるTherion。その楽曲は、優雅で、荘厳で、どこか儚さがあって…。
7/10
8th Album Secret Of The Runes
2001年発売  
8th
1.Ginnungagap
2.Midgard
3.Asgard
4.Jotunheim
5.Schwarzalbenheim
6.Ljusalfheim
7.Muspelheim
8.Nifelheim
9.Vanaheim
10.Helheim
11.Secret Of The Runes
12.Crying Days
13.Summer Night City
14.Seawinds
#12-#14はJapanese Bonus Track
Therionの8th Album。
これだよ、これ!!!世界の終末、神々の黄昏、暗闇世界、そんなイメージを想起させる起伏のある感情豊かなメロディ。今作『Secret Of The Runes』は、今までのサウンドを周到したものに、より世界観を突き詰めた物になっていて、北欧神話をベースにした歌詞世界。
サウンドの方も、クラシックならでは厳粛さとヘヴィメタルならではの音圧の重厚さの融合がさらに増していて、構成力が一段上を行くものになっている。時折、異常にゴージャスになるのも良い。この、無駄に(?)ゴージャスなのが好きだ!!
クリストフェル(G・Key)はほとんどコンポーザーみたいな役に徹していて、リードギターもクリスティアン・ニエマン(G)と言う人物に任せてしまっているみたいである。このクリスティアン・ニエマン、かなり良いギターを弾く人で、泣けと言わんばかりのギターソロが堪りませぬ。
ソプラノ歌手(恐ろしいほどハイトーン)の使い方が効果的になっている。時々、ソプラノ、アルト、テナーがパート毎に別れて、歌いまくっていたりして、エライ事になっている。荘厳な混声合唱隊の歌い上げる勇ましくも寒々としたメロディがすっごく北欧神話らしくて、曲の説得力もあるし良いと思う。
曲の一部にエスニックというかオリエンタルというか、そんな雰囲気の伝承音楽っぽいのも封入されていて、凝っている。あと、やっぱり男性のクワイアが怪しくて、生のグレゴリア聖歌並の雰囲気の曲もあったりして、一段と世界に没頭させてくれる。ボーナストラックの#13はABBA(?!)のカヴァー曲。#14はACCEPTのカヴァー曲。
全体的には、構成力が上がっていて、"聴かせる" サウンドになっている。と言うわけで、速い曲は一曲ぐらいしかない。暗くて厳粛で重々しい音像を醸し出している。
8/10

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