1.Saltarello
2.Song Of Sophia
3.Ullyses
4.Cantara
5.The Garden Of Zephirus
6.Enigma Of The Absolute
7.Wilderness
8.The Host Of Seraphim
9.Anywhere Out Of The World
10.The Writing On My Fathers Hand
11.Severance
12.The Song Of The Sybil
13.Fortune Presents Gifts Not According To The Book
14.In The Kingdom Of The Blind The One-Eyed Are Kings
15.Bird
16.Spirit
Dead Can DanceのBest Album。
英国の4AD レーベル所属のリサ・ジェラルドとブレンダン・ペリーを主としたプロジェクト。
とてもキャリアの長いアーティストで、結成は1981年にまで遡(さかのぼ)る事になる。音楽的なスタイルはとても特徴的で、この手のワールドワイドな面を持ったアーティストの魁と考えても差し支えないと思う。80年代のアナログ盤から集めるわけにもいかないので、とりあえずベスト盤をGet。ちなみに、このベスト盤は#15と#16が新曲で、1991年にアナログ盤で発売されたものらしい。
リサ・ジェラルドは映画『グラディエーター』の作曲も手がけたので、結構有名かも知れない。
音楽的な方向性は、80年代の欧州によく見られた退廃的なムードとマヤやモロッコの様な異教徒的な妖しさを組み合わせたものである。
神話や吟遊詩人の様な哲学的で象徴的な歌詞も特徴の1つであろう。一度迷い込むとなかなか抜け出せない複雑な中世の迷宮の様な雰囲気が全体に漂っている。とても知的でありながら、瞑想的なサウンド。
近年に見られるデジタル装飾はほとんど無く、どちらかというと生の民族(もしくは宗教)音楽に近い様に思う。言い換えると、ビート感やホワホワした打ち込みなどの音の厚みが無い分、直線的で世界観を理解しやすい。展開はあまりなく終始一貫して妖しく耽美なメロディが流れ続ける。
全体的には、 ENIGMAの宗教性とは全く反対の宗教性を持っている様に思える。神秘的な雰囲気はとても心地良く、音像の持つ時代背景はENIGMAより昔の古代の神聖な儀式というイメージを受ける。
